初夏の香りで心を満たす、アロマを使った私のおこもり美容時間

ライフスタイル

新緑が眩しい季節、みなさんいかがお過ごしですか? はなちゃんブログへようこそ、はなです。五月も下旬に入り、日中は少し汗ばむ陽気の日が増えてきましたね。風に乗って運ばれてくる草木の香りに、ふと足を止めて深呼吸したくなる、そんな爽やかな季節です。仕事では企画書の締め切りに追われ、週末は積読していた本を何冊も一気に読み進める、そんな慌ただしくも充実した毎日を送っている私ですが、最近のお気に入りの「おこもり美容」は、香りを楽しむ時間です。

ふと部屋でぼんやり過ごしているとき、漂ってくる香りに心を奪われる瞬間ってありませんか? 私にとってのそれは、お香の香りです。もともと香りは好きで、アロマディフューザーを試したり、アロマキャンドルを灯してみたりと色々と試してきました。でも、一番しっくりくるのが、お香なんです。新卒で出版社に入社したばかりの頃、仕事のストレスでどうにもこうにも気分が晴れなかった時期がありました。そんな私を心配してくれた同期の友人が、「これ、焚いてみて。きっと気分が変わるから」と、数種類のお香と、手のひらサイズの可愛らしいお香立てをプレゼントしてくれたんです。それが私と、お香との出会いでした。彼女が選んでくれたのは、清涼感のある白檀の香りと、やさしい甘さの沈香の香りの二種類。当時はまだアロマという概念も私の中にはぼんやりとしかなくて、お香は仏壇に供えるもの、というイメージが強かったのですが、実際に焚いてみると、そのイメージはあっという間に覆されました。ふわりと立ち上る煙が部屋に広がり、心まで透き通っていくような感覚を味わったのを今でも鮮明に覚えています。それ以来、今日までお香は私の生活に欠かせない存在となりました。

香りが紡ぐ、懐かしくて新しい記憶の物語

香りって、本当に不思議な力を持っていますよね。科学的にも、特定の香りが過去の記憶や感情を呼び覚ます効果がある、ということが解明されているそうです。例えば、雨上がりの土の匂いを嗅ぐと幼い頃に遊んだ公園を思い出したり、祖母の家の食卓から漂っていたお味噌汁の香りに、あの頃の温かい気持ちが蘇ったり。私にとってのお香も、まさに「記憶のスイッチ」のような存在です。

特に愛用しているのが、木製のタワー型お香立てです。扉をそっと開けて、細く繊細な一本のお香を立て、そっと火をつける。火が点いた先端から、わずかに白い煙がゆらゆらと立ち上り、ふわりと香りが部屋全体に広がっていく様を眺めていると、それだけで心が穏やかになっていきます。まるで、忙しい毎日にそっと一区切りつけてくれる儀式のようです。焚いているのは、昔から変わらず好きな白檀の香りが中心ですが、季節や気分に合わせて、金木犀や桜、梅の香りを選ぶこともあります。春の初めに焚いた桜のお香からは、まだ新しかった頃の同期との思い出がよみがえってきますし、夏の終わりに金木犀のお香を焚くと、学生時代に旅行した京都の街並みを思い出したりします。お香の香りを嗅ぐたびに、遠い昔の記憶が鮮やかに蘇る感覚は、まるでタイムスリップしているかのようです。

お香の煙と香りには、空間を清めてくれる気がします。実際、心を落ち着かせたいときや、気分転換をしたいときに、お香を焚くと気持ちがスッと切り替わるのを感じます。読書をするときも、旅行の計画を立てるときも、好きな香りを漂わせながら過ごす時間は、何物にも代えがたい至福のひとときです。

アロマを楽しむための、私流のちょっとした工夫

香りを楽しむ時間、それは私にとって、心と体をリセットする大切な習慣です。そして、この時間を最高に心地よく過ごすために、ちょっとした工夫をしています。それは、お香を焚くときは必ず、空気清浄機の電源を落とすことです。

なぜかというと、お香の煙や微粒子に反応して、空気清浄機がものすごい勢いで稼働してしまうからなんです。勢いよくフィルターが回転する音は意外とうるさくて、せっかくの静かな時間が台無しになってしまいます。さらに、空気清浄機は部屋の空気をきれいにするのが仕事ですから、お香の香りの成分もフィルターにかかってしまう、せっかくいい香りを満喫したいのに、その香りがどんどん吸い込まれてしまうなんて、なんだか悲しいですよね。だから私は、お香を焚き始める前に、まず空気清浄機の電源をオフにするようにしています。そうすることで、部屋中に香りがゆっくりと、そして隅々まで満ちていくのを感じられるんです。もちろん、火を使っているので、換気はしっかりと行います。お香を焚き終えたら、窓を開けて新鮮な空気を入れ替える。この一連の動作も、私にとって大切なルーティンの一部です。

香りの習慣が教えてくれる、自分を大切にするということ

忙しい毎日の中で、つい自分を後回しにしてしまうことってありませんか? 仕事に追われ、やらなければならないことに気を取られ、ふと気づくとあっという間に一日が終わってしまう。そんな日々を繰り返していると、いつの間にか心がカサカサになってしまいそうになります。

そんなとき、お香の香りは私に「立ち止まること」を教えてくれます。ただぼんやりと煙が揺らめくのを眺め、香りに身を委ねる。たったそれだけのことなのですが、その数分間が、凝り固まった心をそっと解きほぐしてくれるのです。香りを意識的に生活に取り入れることで、五感が研ぎ澄まされ、今まで見過ごしていた小さな幸せに気づけるようになりました。朝、淹れたてのコーヒーの香り、ランチの後に飲む緑茶の清々しい香り、そして夜の始まりを告げるお香の香り。それぞれの香りが、日々の生活に彩りを与えてくれます。

私にとってのアロマ、お香は、ただ良い香りを部屋に満たすためだけのものではありません。それは、自分自身と向き合うための時間であり、過去の思い出を大切に温めるための時間であり、そして、明日への活力をそっとチャージするための時間です。みなさんも、自分だけの「心地よい香り」を見つけて、忙しい毎日にちょっとしたご褒美の時間をプレゼントしてみてはいかがでしょうか。心が満たされると、不思議と体の調子まで上向いてくるような気がします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました! みなさんのお気に入りの香りや、日々のリフレッシュ方法があれば、ぜひコメントで教えてくださいね。